楽器の適正な選び方♪

皆さん、こんにちは!ピアノ調律師のEです🤗

4月からピアノをはじめたという方にとってはやがて半年が経つ頃。

小さなお子様だと最初はキーボードなどで練習を開始する方も、

そろそろ本格的に楽器を用意しなければ...と思う時期ではないでしょうか。

いつまでやるか分からないし…という方も、ぜひ安価な電子ピアノではなく、

中古ピアノでもいいのでアコースティックを選ばれることをお勧めします。

【中古でもアコースティックピアノにするべき理由3選】

1.電子ピアノとアコースティックピアノは全くの別物

2.使用可能年数の違い

3.リセールバリュー(再販価値)の違い

 

1.電子ピアノとアコースティックピアノは全くの別物

電子ピアノとアコースティックピアノは全くの別物です。

どのくらい違うのかをスポーツの道具で例えるなら、

硬式野球なのに軟式用のボールを使ったり

硬式テニスなのに軟式用のラケットを使う

...というくらい違います。

最近の上級機種の電子ピアノは鍵盤がアコースティックピアノに近づいたものもありますが、

安価な電子ピアノの鍵盤はプラスティックとバネで動いているので、

タッチが軽くなってしまい弾き心地が木製鍵盤であるアコースティックピアノとは全く違います。

弾き心地が違うということは、指の力がつかないのに加え、

微妙な強弱の弾きわけもできないため、表現力にも差が出てしまい、

例えばレッスンの時に家での練習の成果が十分に発揮できなかったり、

発表会やコンクールで使うグランドピアノにうまく適用できず

結果として自信を無くしてしまったりレッスンや練習がいやになったり...と

悪循環に陥ってしまいます。

すでのお家で電子ピアノをお持ちの方で、

「うちの子は家では練習をある程度しているはずなのに、

なぜか発表会やコンクールでは練習の成果を発揮できない」

とお悩みの親御さんがいらっしゃったら、ぜひ練習する「道具」の見直しを検討してみてください。

 

2.使用可能年数の違い

ピアノの寿命は個体によって様々ですが、きちんとメンテナンスをしていれば50年前後は使えるものもあります。

しかし、電子ピアノは電化製品のためそうはいきません。

故障した場合に交換する部品の供給が通常15年ほどで終了してしまうため、

修理ができなくなればただの大型ゴミになってしまいます。

ピアノの場合はどんな機種も部品が共通(自動演奏・消音機能は除きます)なため、

内部が故障しても現行部品で修理が可能なことがほとんどです。

 

3.リセールバリュー(再販価値)の違い

電子ピアノを買い取ってくれるという楽器店はほとんどありません。

セカンドハンドショップなどは一部買い取ってくれるところもあるかもしれませんが、

ほとんど値はつかないでしょう。

それに比べてアコースティックピアノの場合、中古でも根強い人気の機種など

きちんど選んで購入すれば、いざ手放す場合でも買取業者が高値で買い取ってくれる場合があります。

 

もちろん、アコースティックピアノは定期的な調律などのメンテナンスが欠かせません。

でも、せっかくお月謝を払ってレッスンを受けるのであれば、

ちゃんとした道具は必要不可欠です。

ぜひ使用する楽器は値段で選ぶのではなく、

以上の3点も考慮した上で慎重に選ぶことをお勧めします。

また、自分の判断でなんとなく選ぶのではなく、

弾く方にあった楽器を、講師や販売のプロと一緒に選ぶ、という視点を持って

ぜひ現物に触れながら選んでいただきたいと思います。

 

(株)大谷楽器店 技術課 096-311-7855